2月の読書メーター

2月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4344ページ

演劇部5分前 1巻 (BEAM COMIX)演劇部5分前 1巻 (BEAM COMIX)
すごい満足、読後感。一番好きだったのは合同合宿のシーンで、ふとましい女の子がこけて笑われたけれど、そこではむしろこけることがより優れた表現だった。あれはディセンシーの効用を説いていて気持ちよかった。あと、表紙だとワシさん男に見えた。ごめん。
読了日:02月01日 著者:百名哲
キラー・リーディング  「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)キラー・リーディング 「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)
「おっとり刀」の意味間違えてるよ。「年間3000冊読破の毒書王」も人の子なんだな、と少し安心。省読は、本一冊に居つくことを防ぐ術として、少し役立ちそう。
読了日:02月01日 著者:中島 孝志
「かなしみ」の哲学―日本精神史の源をさぐる (NHKブックス)「かなしみ」の哲学―日本精神史の源をさぐる (NHKブックス)
帯にあった、西田幾多郎の「哲学の動機は深い悲哀の感情でなければならない」に惹かれて購入。本書から「かなしみ」という言葉からも深く思考していけることを知って勇気付けられた。宮沢賢治はすごく好きなので、それをベースに、このあとは親鸞小林秀雄を学びたいな、と思う。
読了日:02月02日 著者:竹内 整一
知に働けば蔵が建つ (文春文庫)知に働けば蔵が建つ (文春文庫)
「貴族と大衆」がよかった。刈谷さんの教育論からはじまって、ニーチェオルテガの貴族/大衆論を比較して論じていく。ニーチェにおける「貴族」が社会に瀰漫したのがオルテガの「大衆」であり、さらにオルテガの「貴族」を再評価する。これがすごくよくて、すこしじーんとした。どんなうすっぺらい言葉よりも励まされた。
読了日:02月04日 著者:内田 樹
女は何を欲望するか? (角川oneテーマ21)女は何を欲望するか? (角川oneテーマ21)
ボーヴォワール、イリガライ、フェルマン…と、フェミニズムの変遷?を追って考察していく。政治としてのフェミニズムが思想としてのフェミニズムを押さえつけているみたいだと思った。『エイリアン』は『映画の構造分析』でも読んだのでちょっと飽きたけど、エイリアン4まで出てきたのはちょっと笑った。
読了日:02月06日 著者:内田 樹
英語リーディング教本―基本からわかる英語リーディング教本―基本からわかる
やーっと一周おわった…。英文の構造解析はパズルみたいで結構クール。
読了日:02月09日 著者:薬袋 善郎
白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)
白川先生の「東洋を知りたい」という熱意が伝わってきて、目頭が熱くなった。「狂字から遊字へ」で、「狂」の躍動感と、「道」の生々しさ、気迫、集中と緊張、突き破る生成、が感じられて、すごく印象に残った。
読了日:02月09日 著者:松岡 正剛
純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC)純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC)
魔女、天使、モンスター、ヘンタイハゲ司祭、太ももオシリ、農民、ゆるキャラ、ボンテージ、ととにかくみんなの好きなものが溢れている。食事シーンとアクションがもうちょっと欲しいな、と二巻以降に期待。
読了日:02月09日 著者:石川 雅之
滝への新しい小径 (村上春樹翻訳ライブラリー)滝への新しい小径 (村上春樹翻訳ライブラリー)
レイモンド・カーヴァー、最後の詩集。こんなにも透明で、強く、静かで切なく美しい日々があったのか。もう詩なんてどうでもいいのかもしれない。わからない。とにかくもテスとレイは一生懸命に最後の日々を送った。そして、ことばがもう届かないところまで、歩いていった。
読了日:02月11日 著者:レイモンド カーヴァー
DUO 3.0DUO 3.0
やっと一週終った!!やっと!"I'm soaked with sweat." "Stand back! You stink. Take a shower."
読了日:02月12日 著者:鈴木 陽一
一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786))一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786))
私淑する内田樹先生に紹介していただいて高橋先生の門を叩いた。読んで、びっくり!こんなにやさしいことばを、こんなにほんとうのことを話す人を、今まで知らなかったなんて、もったいないことをしていた。高橋先生が「その通りだよ、ジョバンニくん(失礼、きみの名前を忘れてしまったので)」と、ぼくを呼んだとき、ぼくは「君たちはどう生きるか」を思い出した。高橋先生は、話すことが、考えることが、遊ぶことが、こんなにも楽しいことだったのを、もう一度ぼくに教えてくれた。とにかくわくわくする、それだけ。
読了日:02月14日 著者:高橋 源一郎
ハイデガー―すべてのものに贈られること:存在論 (入門・哲学者シリーズ)ハイデガー―すべてのものに贈られること:存在論 (入門・哲学者シリーズ)
とにかくハイデガー存在論について少しでも多く知りたくて読む。現存在と道具連関=手段-目的連関の関係、それと、晩期ハイデガーの「まなざし」の哲学からの転回、すなわち存在に「耳」を傾けることがなんとなく心に残った。つまり、喉に刺さった魚の小骨みたいに。
読了日:02月14日 著者:貫 成人
荻野の古文レッスン―大学受験古文 (上) (東進ブックス―名人の授業)荻野の古文レッスン―大学受験古文 (上) (東進ブックス―名人の授業)
本書では「古文を読むこと」に対する態度の決定的な変更を求められる。いきなりなんとなく訳そうとしないで、文法や単語など、意味を確実に埋められる部分から、埋めていく。意味が決定できない部分が虫食いのように残るので、そこを内容読解で埋めていく。この考え方の転換だけでも、十分に価値があったと思う。
読了日:02月14日 著者:荻野 文子
私の身体は頭がいい (文春文庫)私の身体は頭がいい (文春文庫)
内田先生の著作を初めて読むにはこれは少しもったいないとおもう。武術や能楽を例に語られる身体論は、内田先生の思考の、ひとつの核を為しているように思う。「紀要論文」はちょっと固かったけれど、その中で紹介されたヘリゲルさんと阿波師範の話がすごく心に残った。ぼくの身体がなにかしら「ほんとうのこと」を感知したのか、涙が出てきて背筋がぞくっとした。
読了日:02月14日 著者:内田 樹
そうだったのか!日本現代史 (集英社文庫)そうだったのか!日本現代史 (集英社文庫)
戦後日本もけっこういろいろあったんだなーと素直に思った。ドラマ「官僚たちの夏」をちょっと観た後だったので糸と縄を交換、の件は熱かった。連合赤軍すごかったんだね。びっくり。
読了日:02月17日 著者:池上 彰
ローゼンメイデン 3 (ヤングジャンプコミックス)ローゼンメイデン 3 (ヤングジャンプコミックス)
銀様と金糸雀のからみがちょっとおもしろい。ドール達のほのぼの日常がみたいので末妹編はそろそろおわってくれてもいいです。…それともほのぼのなんてもうないのかしらん。
読了日:02月21日 著者:PEACH-PIT
東京ファイティングキッズ・リターン―悪い兄たちが帰ってきた (文春文庫)東京ファイティングキッズ・リターン―悪い兄たちが帰ってきた (文春文庫)
これはほんとうにすごい一冊。もしもぼくが純真なる黒髪の乙女であったなら鼻血で水芸ができるだろう。それくらいに親密で知的でやさしくておもしろい本だった。ふたりをぶつけるとここまでくねくねふらふらずんずん進んで行っちゃうのか、とうれしいオドロキ。
読了日:02月22日 著者:内田 樹,平川 克美
恋文の技術恋文の技術
ここに守田一郎くんという腐れ大学院生がいます。彼はあまりにもヘタレであったので、それを見かねた教授によって能登臨海研究所に飛ばされてしまいました。さて、しかし今回もまた、あらゆる出来事は京都にて起こります。守田くんは当事者たる京都の人々と文通関係を取り結んで必死に手紙を書きまくり、遥か能登の海辺から状況を動かそうとします。果たして守田くんには「ヨーグルト爆弾マシマロマン爆殺計画」を止められるのでしょうか。そして、「おっぱい事件」でこじれたアレやソレを解決できるのでしょうか。
読了日:02月22日 著者:森見 登美彦
キャラクターとは何か (ちくま新書)キャラクターとは何か (ちくま新書)
もやもやと説教されてるような印象。退屈でいささかくたびれる。いつ終るんだろうと思っていると唐突に終った、結婚式のスピーチみたい。でも、商業的な観点と文化論的な観点が接続されなくちゃいけないという問題意識は理解した。
読了日:02月27日 著者:小田切 博

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